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1.5型糖尿病です⑪(「尿アルブミン値」対策考)。

健康コラム
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尿アルブミン値が再び上昇する

自由診療のクリニックで、「尿アルブミン値」を下げるために薬を処方された時の顛末は、
1.5型糖尿病です⑦(転院しました)。に少し載せているのですが、そこでは、一旦は下がりすぎたため、穏やかな薬に変えたところ、血圧が徐々に上がり始めたため、薬の量を増やし、飲むタイミングを変えたところまでを書きました。

その後、尿アルブミン値も上がってしまったので、今回、新たに飲む薬が増えました

医師によると、20数種類飲んでいる人もいるのだそうで、2種類くらい飲むのはそう珍しいことでもないらしいのです。

とはいえ、数値の変化によっては、自分も今後、飲む薬の種類や量が増えていくかもしれません。

ある人の透析手術の報を知って……

2024年の暮れに、ダースレイダーさんが人工透析に必要なシャント手術を受けたというYouTube放送を聞いて、1.5型糖尿病です⑦(転院しました)。で触れた医師の言葉(今は腎臓の特効薬があるので、人工透析にはならない。糖尿病はそれほど気にする病気ではなくなった)を思い出し、人はやむを得ず、病状が悪化してしまうことがあるし、自分も含めてそもそも病気に掛かった原因が何だったのか、分からないことも世の中にはいろいろあるのだなと、考えさせられてしまいました。

ダースレイダーさんは、ご自身の闘病についての書籍も出され、メディアに出演する機会も多く、専門知識のあるご友人も多いと思われるので、セカンド・オピニオンなど、さまざまな手を打たれた結果なのでしょう。それでも年々、人工透析医療技術は進歩し、新たな治療法も次々と開発されてきているので、糖尿病の患者の寿命のように近い将来、健常者とそれほど違いがなくなる日も来るのではないかとも期待しております。

同時に、自分もいつ症状が悪化するかもしれないとも思いました。自分と同じような症状(尿アルブミン値が高い)を抱えている人の参考になるよう、何をどうしたら、どんな状態になるのか、できるだけ詳しく情報を共有したい、伝えておきたいとも思ったのです。

糖尿病なのに尿アルブミン値を調べない病院は実は多い

1.5型糖尿病です⑦(転院しました)。にも書きましたが、地域医療支援病院かつ東京都指定二次救急医療機関の検診センターで受けた人間ドックで要検査となり、「ブドウ糖負荷試験」を受けた時も、その後に特定機能病院の検診センターで受けた人間ドックで紹介を受けて、内分泌科で抗GDA抗体とC-ペプチドの検査を行い、1.5型糖尿病と診断された時も、その後、家の近くのかかりつけ医に転院を勧められ、定期的なインスリン治療を継続している今現在も、「尿アルブミン値」の測定はされませんでした

自由診療のクリニックに行き、初めて「尿アルブミン値」を測ることになり、その値が高いという結果が郵送されてきたため、次回の予約を取り、再度測った値も高かった結果(「尿アルブミン値」は提携先の検査センターに依頼するため、このクリニックでは結果が分かるのに数日かかります)、腎臓を守るために、ARBとHCTZの合剤である「ミコンビBP」という薬の服用を始めることにしました。また、測り始めた早朝血圧下が高いという結果でした。

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名特記事項
2023/7/2048.8初診
2023/8/2239.9再検査・血圧測定開始
2023/8/3011683ミコンビBP再検査結果で服薬開始
尿中アルブミン-随時尿(尿中マイクロアルブミン-Cre補正)値の正常値は~18(*注1)、上血圧値は~115、下血圧値は~75

服毒した「ミコンビBP」については1.5型糖尿病です⑦(転院しました)。で説明していますので、参考にしてみてください。




薬によって急激に尿アルブミン値と血圧が下がる

その後、平均血圧は急激に下がりましたが、何日か下の血圧が75を超える日があるということで、ミコンビBPの服薬は継続するものの、次回はもう少し間隔を空けて来院するようにと言われました。

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名特記事項
2023/9/610778ミコンビBP
2023/9/1310074ミコンビBP
2023/9/2010376ミコンビBP
2023/9/2612.6ミコンビBP服薬から1ヶ月後の診察日
2023/9/279974ミコンビBP
尿アルブミン値の正常値は~18、上血圧値は~115、下血圧値は~75

9月の来院時には結果が出ていなかったのですが、実はミコンビBP服薬からわずか1ヶ月後に測定した尿アルブミン値は基準値に収まっていました。

これまで自宅で血圧を測ったことはなく、通院時や人間ドックの時に測る血圧は特に問題がなかったため自分の早朝血圧が高いことに気づきませんでした(早朝高血圧については1.5型糖尿病です⑦(転院しました)。を参照ください)。なのでこの機会に測るようになって、自分の早朝血圧が高いことを知ることができたことは良かったです。実は降圧剤を服用する直前の定期健康診断の結果を見返してみると、何と116/75とかなり高い数字でした!

一旦は弱い薬に変えてみた

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名       特記事項
2023/10/2595.569.75ミコンビBPこの間下は75未満
2023/11/2995.670ミコンビBPこの間下が75超えは2回のみ
2023/12/2610.5ミカルディス40mg弱い薬に変える
2023/12/2795.570.5ミカルディス40mgこの間下は75未満
尿アルブミン値の正常値は~18、上血圧値は~115、下血圧値は~75

ミコンビBP服用後、血圧は徐々に下がってきていました。服用開始から3ヶ月後の12月には、9月の尿アルブミン値とこれまでの血圧を見て、弱い薬であるARB単独の「ミカルディス」に変えて様子を見ることになりました。

「ミカルディス」については1.5型糖尿病です⑦(転院しました)。で説明していますので、参考にしてみてください。





弱い薬に変えたら、再び血圧が高くなってきた

ミカルディスに変えた途端、下の血圧が上がり始めました。

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名       特記事項         
2024/1/310073ミカルディス40mgこの間下が75超えは3回
2024/1/1010275ミカルディス40mgこの間下が75超えは4回
2024/1/1710175ミカルディス40mgこの間下が75超えは3回
2024/1/2410377ミカルディス40mgこの間下が75超えは5回
2024/1/3110176ミカルディス40mgこの間下が75超えは5回
2024/2/28101.2575.75ミカルディス40mgこの間下が75超えは20回
2024/3/27103.2576ミカルディス40mgこの間下が75超えは20回
2024/3/2812.4ミカルディス40mg診察日
尿アルブミン値の正常値は~18、上血圧値は~115、下血圧値は~75

ミカルディスに変えてから3ヶ月後の3月の診察では、ミコンビBPのおかげで12月時点の尿アルブミン値はさらに下がっていましたが、ミカルディスに変えた以降は下の血圧が高くなっているという指摘を受けました。

血圧上昇のため、薬の量を増やし、飲むタイミングを変える

6月の診察時、3月の尿アルブミン値はまだ許容範囲ではあるものの、下の血圧が高いということで、ミカルディスの量を倍に増やし、服用時間も朝食後から夕食後に変えて、様子を見ることになりました。

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名       特記事項         
2024/4/24103.2575.25ミカルディス40mgこの間下が75超えは19回
2024/5/29104.676.2ミカルディス40mgこの間下が75超えは21回
2024/6/2610677.5ミカルディス40mgこの間下が75超えは23回
2024/6/2715.6ミカルディス80mg薬を倍に、時間も変える
尿アルブミン値の正常値は~18、上血圧値は~115、下血圧値は~75

ざっと、ここまでの経緯は1.5型糖尿病です⑦(転院しました)。にも書いた通りです。


薬の量を増やしても、あまり改善が見られない

ミカルディスの量が倍になっても、下の血圧は依然として高く、平均すると少し低くなってはいるものの、75を超えることもしばしばで、全体的にあまり変化は見られませんでした。

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名       特記事項         
2024/7/31104.275.8ミカルディス80mgこの間下が75超えは22回
2024/8/28102.2573.75ミカルディス80mgこの間下が75超えは8回
2024/9/25102.7574ミカルディス80mgこの間下が75超えは17回
2024/10/222.1ミカルディス80mg診察日
尿アルブミン値の正常値は~18、上血圧値は~115、下血圧値は~75

10月の診察時、6月の尿アルブミン値がさらに上がっていたものの、まだ許容範囲ではあるということで、様子を見ることになりました。しかしこの時点で尿アルブミン値はすでに基準値を超えていたのです。

尿アルブミン値が高くなったので、新たな薬を増やす

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名       特記事項         
2024/10/30102.674ミカルディス80mgこの間下が75超えは15回
2024/11/27100.573ミカルディス80mgこの間下が75超えは7回
2024/12/25100.573.75ミカルディス80mgこの間下が75超えは10回
2025/1/15106.377.3ミカルディス80mgこの間下が75超えは19回
2025/1/15ミカルディス80mg
+カルブロック
新たな薬を増やす
尿アルブミン値の正常値は~18、上血圧値は~115、下血圧値は~75

1月の診察時、前年10月の尿アルブミン値が基準値を超えていたのと、下の血圧も高くなっているということで、新たに追加の薬を飲むことになりました。カルシウム拮抗薬のカルブロック*注2)です。



薬を増やしたら血圧は下がった

その結果、下の血圧は下がりました。

年月日尿アルブミン値上2回週平均2回週平均服薬名       特記事項         
2025/1/2210271ミカルディス80mg
+カルブロック
この間下が75超えは1回
2025/1/2910172ミカルディス80mg
+カルブロック
この間下が75超えは0回
2025/2/59970ミカルディス80mg
+カルブロック
この間下が75超えは0回
2025/2/129972ミカルディス80mg
+カルブロック
この間下が75超えは0回
2025/2/1910072ミカルディス80mg
+カルブロック
この間下が75超えは0回
尿アルブミン値の正常値は~18、上血圧値は~115、下血圧値は~75

カルブロックを追加した結果、尿アルブミン値がどうなったか分かるのは、次々回の診察時なので今年の7月になってしまいますが、判明したらまたご報告いたします。

注1

尿中アルブミン クレアチニン補正値の基準値は、mg/g・Crで13.6以下または18.0以下と2通りあります。
愚者(サイト主)の場合は13.6のほうが適切かもしれません。

①性別による違い(クレアチニンは筋肉量によって異なるため男性が高めに設定されている)
  男性……18.0 mg/g・Cr以下
  女性……13.6 mg/g・Cr以下
②国際基準と日本基準による違い(日本では腎機能が低下するリスクをより厳しく評価するため)
  国際基準……18.0 mg/g・Cr以下
  日本基準……13.6 mg/g・Cr以下
注2

カルシウム拮抗薬の1つで一般名はアゼルニジピン。2003年から発売された国産薬です。ARB単剤ではなかなか125/75未満を達成できない時、カルシウム拮抗薬という比較的降圧効果の強い降圧剤を併用するのだそうです。

血管壁の細胞にカルシウムイオンが流入すると血管が収縮して血圧が上昇しますが、カルブロックは血管平滑筋の細胞膜に作用してカルシウムイオンの流入を抑え、血管を弛緩・拡張させて降圧作用を示します。

低電位で活性化するT型カルシウムチャネルは心臓、脳のほか、腎臓にも分布し、腎臓を保護する作用があると言われています。T型カルシウムチャネルもブロックするカルブロックは、輸出細動脈の拡張を通じて糸球体内圧を低下させ、腎保護作用をもたらす可能性があります。

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